同じ社会保険労務士試験用のテキストといっても、通信講座に使われるテキストと市販のテキストには根本的な違いがあります。
ここではその違いの理由と内容について解説します。
社会保険労務士試験でテキストは学習の要
社会保険労務士の学習の中でやはり要となるのは、「テキスト」です。
テキストは単に合格に必要な知識を得るためのものに留まらず、問題集を解いたり、講義を聴いたりしてきく中で、自分なりの書き込みやライン引きなどを行い、繰り返し繰り返し見ることになり、最終的には
「そのテキストさえあれば全ての復習が可能」
という状態までもっていくべきものです。
それではその社会保険労務士の学習教材の中で中心的存在であるテキストは、通信講座に使用されるものと、市販のものでいったいどのような違いがあるのでしょうか?
市販のテキストは全てを網羅する必要がある
市販のテキストと通信講座のテキストの最大の違いは、市販のテキストがそのテキストのみでのインプット学習を前提としているのに対し、通信講座のテキストでは講義を視聴した上でテキストを読むことを前提としていることです。
そのため、市販のテキストでは社会保険労務士試験の試験範囲に含まれる知識を全て網羅的に載せておく必要があり、結果として分量の多いぶ厚いテキストになりがちです。
それに対し、通信講座のテキストでは講義ありきのテキストなので、長文の説明を省き、簡潔な記載で足りるので、分量が少なめの薄いテキストになる傾向があります。
特に短期合格を目標に掲げる通信講座の場合、記載する内容の取捨選択もシビアに行い、合格に必要な論点に絞った内容であることもテキストを薄めにするひとつの要因です。
インプット学習の目的は、あくまでも試験合格に必要な知識を覚えることです。
その点でいえば、目で文章を追うだけで知識の定着を目指すスタイルの市販の教材を使った独学と、動画と音声をプラスアルファすることで知識の定着を促進する通信講座では、その学習効率には大きな差が出るのは当然といえるでしょう。
通信講座のテキストにもいろいろな種類があります
市販のテキストとの比較では、一般論として分量が少なめになる通信講座のテキストですが、その通信講座のテキストの中でもいろいろな差があります。
まずは、フルカラー、2色刷り、白黒といったスタイルや、図表やイラストの使用頻度、またテキストの分量そのものもやはり差はあります。
基本的には白黒で文字ばかりのテキストよりも、フルカラーで図表などが多いものの方が、読みやすく記憶にも残りやすいでしょう。
とはいえ、書き込みやカラーペンでのライン引きなどで「自分でテキストを作り上げて行く」タイプの方の場合、白黒の方がいいという声もあります。
この点は相性の部分もありますので、資料請求やホームページで内容を確認しておきましょう。